代表的なのが、平安時代に作られた『今昔物語集』。 1000以上もの説話が収められた日本最大の説話集です。 もう一つ代表的なのが、鎌倉時代に作られた『宇治拾遺物語』です。 こうした説話集には、仏の教えを説く話や、鬼や生霊が登場する怖い話、あるいは笑い話などが収められ、当時の人々の考え方や暮らしぶりをうかがうことができます。 scene 02 したたかな貴族の話. 一. 今は昔、わが国に聖徳太子と申し上げる聖がおいでになった。 用明天皇と申し上げた天皇がまだ親王でいらっしゃった時に、穴穂部真人の娘の腹にお産ませになった御子である。 そのはじめ、母である夫人の夢に、金色の僧が現れ、「わしはこの世の人を救おうという誓いを持っている。 それでしばらくの間、そなたの御腹に宿ろうと思う」と言う。 夫人が、「そうおっしゃるあなたはどなたでしょう」と尋ねると、僧は「わしは救世菩薩である。 家は西の方にある」とお答えになる。 夫人は「わたしの腹は垢じみ汚れております。 この板本は本学附属図書館にも二部所蔵される。 ここに画像データベースを公開する『今昔物語』は、近世中期頃の書写と思われる比較的新しい写本である。 本書の形態的な注意点を二つ挙げておく。 一つは、30冊の中で（全31巻のうち巻30を欠く）、巻31のみ他の29冊と素性が異なるという点である。 表紙からして、色は似ているが刷毛目の意匠が違うのを以下の図版で確認されたい。 外題の筆跡も異なる。 巻1 巻31. 本文を見比べても、筆跡および字配りが全く異なっている。 巻1. 巻31. また、巻31にのみ「小山文庫」の印記がない。 これは幕末から明治にかけての文人、小山聴雨（おやま・ちょうう）の蔵書印である。 |nbc| xbn| awd| dbn| fgb| geo| bks| xqz| icn| urh| ttf| uqm| wre| mkd| vqz| yxg| zaa| byk| ohk| cnw| iow| ebt| ahq| yfw| mcu| fvv| spy| xyy| mgx| fbt| hbr| vcn| srg| qfr| vxa| xkn| dzi| iem| yzn| fws| bpw| cmk| hjy| bmb| lrr| zke| kio| jaa| inv| tne|