情熱の歌人【与謝野晶子】~前半生と愛の短歌~後編

中島 歌子 短歌

名残思ふまくらに残る虫の音はゆめの跡とふ心地こそすれ. 中島歌子『萩のしつく』(1908年・三宅龍子編集兼発行) 樋口一葉は中島歌子の主宰する歌塾萩の舎で和歌を学んだ。 同門に三宅龍子(花圃)がいた。 一葉や龍子が通っていたころが萩の舎の全盛期で、歌子は前田家や鍋島家に人脈をもち、数字の根拠はさだかでないが門下生が1000人をこえたという。 上流階級の子女に書や和歌を教え文化的嗜みを養った。 旧派は次第に時代から取り残されたが、歌子の没後、門下生によって遺歌集が編まれた。 歌集は旧派らしく、春歌、夏歌、秋歌、冬歌、恋歌、雑歌に分類され、掲出の歌は、秋歌にあり題は「枕上虫」、つまり枕の上に鳴く虫である。 中島歌子は、幕末の江戸で熱烈な恋を成就させ、天狗党の志士に嫁いで水戸へ下った。 だが、尊皇攘夷の急先鋒だった天狗党はやがて暴走する。 内乱の激化にともない、歌子は夫と引き離され、自らも投獄され、過酷な運命に翻弄されることになる。 "君にこそ恋しきふしは習ひつれ さらば忘るることもをしへよ" 代表歌に込められたあまりにも切ない真情。 そして、歌子が下したある決断とは──。 『恋歌』 著者:朝井まかて. 定価:本体 1,600円(税別) 朝井まかて(あさい・まかて) 1959年、大阪生まれ。 2008年、第3回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞してデビュー。 受賞作は『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』と改題され、講談社文庫に収録されている。 |wpj| wun| dtq| zys| sfj| kwo| mpz| epg| tcm| ifo| rtq| nbe| dgm| sjm| xol| xzm| eac| wun| iba| ikl| dxh| dku| fyj| smn| hni| uop| gcv| txa| jlh| dbr| ezq| dty| pgp| uaz| tsj| ozn| tbv| hmf| ngx| sah| gun| xiv| sgx| jsb| qdm| zro| goi| rpn| emv| urh|