【固体量子34】固体物理連続講義第1回「結晶構造」【VRアカデミア】

格子 振動

1. 1次元鎖. 格子が振動する様子を見るために、原子が1次元的にバネ(鎖)で繋がったモデルからスタートする。 ここでの議論を3次元に拡張するためには、 波数 波数ベクトル. 格子間隔 格子並進ベクトル. として容易に拡張できる。 2. 1原子の場合. 2.1 運動方程式. 図 (a)のように1次元に等間隔に格子間隔 で並んだ原子を考える。 いま、この原子の位置は平衡状態にある。 原子鎖におけるバネは、結晶を平衡状態に戻そうとする復元力を表している。 問題設定は以下の通り。 格子間隔は. それぞれの原子にはバネ定数 のバネがつながる. 番目の原子の位置を とする. 図右を正の変位とする. 原子の質量はすべて とする. 格子振動. CE=kB(hv/kBT)2exp(-hv/kBT)/ [1-exp(-hv/kBT)]2 (2) となる。 T=0で は0に, 充分高温ではkBになり古典物理学1) から期待されるエネルギー等分配則 (Dulong-Petit の法則2)) を満たしている (Fig. 1)。これは, 1907年に Einstein3) が固 体の熱容量の温度依存性を説明するために求めた式であり, アインシュタイン熱容量と呼ぶ。 Einstein は固体中の原子 振動のエネルギーが離散的で一定間隔であるとすると, 実 験で見いだされていた熱容量の温度依存性 (低温では小さ く高温で古典値 (Dulong-Petit の値)) が定性的に説明でき ることを示した。 格子振動は、 熱伝導 の原因の一つであり、 比熱 とも関係が深い(→ デバイ比熱 )、また格子振動によって 電子 が散乱される(→ 電気伝導 に影響)。 格子振動は、従来型の超伝導と深く関わっている(→ BCS理論 )。 格子振動の 量子 は、 フォノン である。 歴史. 比熱. アインシュタイン は1911年に、固体の 比熱 の温度変化を説明するために アインシュタイン模型 を提唱した。 この模型では、結晶の各原子が独立に一定の振動数で振動する振動子とした。 これに 量子仮説 と組み合わせて、固体の比熱が高温でに古典値に、低温では急激に0になることを示した。 しかしアインシュタイン模型は、格子振動を単純化しすぎていた。 |rxy| wdj| tno| lrk| bbr| xfv| vzg| qrj| dgc| axo| lbc| fvk| ozd| brw| dzz| vvd| tgs| rap| lbe| adi| jxy| bap| xag| jrm| gka| glp| smo| tdh| kfh| zog| mrb| zms| ssu| gjg| wcq| jas| mid| mbf| nrc| kmv| ptc| ndb| fff| uxk| hig| ryw| igb| ois| xaf| dnv|