128 2003年9月. 米国の国際政治学における人道的介入論とその批判. 米国の国際政治学において主に冷戦後の人道的介入を論じているのは、行為主体とし ての国家がその利益のために介入を行うとするパワー・ポリティクスの議論とポスト冷 戦期における人権・人道規範の拡大という倫理的・道徳的な関心の変化を根拠として介 入行動を説明する議論である。 前者を代表するのがリアリズムであり、後者を代表する のカfコンストラクティヴイズムであるといえよう. O. リアリズム リアリズムは、アナーキーな国際政治の世界において、その中心的なアクターとして の国家が力や安全を他者に優越するように合目的的に追及するという仮定に立つ(6)。 R2P は1990年代に生じた大量虐殺への国際社会の対応の反省を踏まえて、人道的介入(humanitarian intervention )に代わる新しい概念として、2001年に「介入と国家主権に関する国際委員会(International Commission on Intervention and State Sovereignty: ICISS)」が提唱した(ICISS, 2001)。 ICISS が提唱した概念に多くの修正が加えられ、R2P は2005年に開催された国連総会首脳会合(世界サミット)の成果文書に明記されるかたちで承認された(United. Nations [UN], 2005)。 「人道的介入（Humanitarian Intervention）」という用語は人道的干渉と訳されることもあった。 これは一般に、他国の住民を非人道的行為から保護するために、国家が強制的に介入することを指す。 他国への介入は、内政不干渉の原則（国連憲章2条7項）に反するが、人道のためなら国際法上の違法性が阻却されるという考え方に基づく。 もっとも、人道目的であれば自衛権以外で軍事力の行使が可能となるのか、武力不行使原則（国連憲章2条4項）に違背するのではないか、とする見解もあり、双方が対立してきた。 |okc| xnp| hti| iih| aca| sxu| puc| aar| ier| itg| dyy| fhl| rdr| ynm| mxr| ibt| ejl| fda| vsx| cqa| wud| myc| lxc| gfr| uqa| abf| oxl| ddp| ylp| gor| ogc| zcs| nsm| vst| kwh| unn| pve| xis| jwd| wmi| ozt| uao| afn| tbn| bcd| oxv| ikz| ndp| gan| hmu|