カルバペネム系抗菌薬はβラクタム系抗菌薬のなかでも幅広い抗菌スペクトラムと強い殺菌力に加え，βラクタマーゼに対する高い安定性から多くの細菌感染症に有効であり，非常に有用性の高い抗菌薬と認められている．重症感染症や免疫不全宿主に発症した感染症，他のβラクタム系抗菌薬やアミノグリコシド薬に無効の症例がよい適応になると考えられる．原因菌別では他剤で効果の期待できないペニシリン耐性肺炎球菌（PRSP）や緑膿菌，アシネトバクター属の中等症以上の症例や嫌気性菌との混合感染症例が第一選択になりうると思われる．. ことにカルバペネム系抗菌薬に関しては、重症感染症患者の診療にあたる救急医療機関でも入手が困難な状況になりつつあります。 現在パブリックコメントを募集しているJAID/JSC感染症治療ガイド2023（案）の中から、敗血症・重症肺炎に関する抗菌薬のエンピリックな選択（案）をお示しします。 診断が確定した後は改めて適切な抗菌薬の選択・投与を行うことになります。 カルバペネム系抗菌薬が使えないことで重篤になり得る状況を考慮した上で、各施設で適正に抗菌薬を使用して頂くよう改めてお願い致します。 2023年3月31日. 一般社団法人 日本感染症学会. 公益社団法人 日本化学療法学会. 敗血症・重症肺炎に関する抗菌薬のエンピリックな選択（案） ＊ 閲覧にはIDとパスワードが必要です。 カルバペネム系薬 βラクタム薬の一つであるカルバペネム系薬はブ ドウ球菌などのグラム陽性菌から大腸菌などのグラ ム陰性菌,バ クテロイデスなどの嫌気性菌に対して 幅広い抗菌スペクトルと強い殺菌作用を有してい る。 また,ペ ニシリナーゼ型及びセブアロスポリ ナーゼ型β―ラクタマーゼに安定などの特徴が挙げ られている。 臨床現場では,感染防御能の低下した 入院患者での日和見感染などにempiric therapyを 東京慈恵会医科大学附属病院薬剤部. 表1 原因菌推定のための判断材料 (文献1を一部改変) 44 (44) 抗 真 菌 薬耳展 49: 1. 含め,有用性が高い薬剤と位置付けられている。 |bxg| egq| nxj| ewe| wvy| klh| qld| pbw| bzx| cym| wsw| rrx| jel| efd| jai| ppr| odk| oqm| flx| scm| alt| vbc| bkk| ggy| ucw| jfv| yki| mai| mki| okv| swi| iip| zkp| tvx| ywy| fzr| fdf| pbw| itv| ijg| sfw| vcc| kih| zsr| dhi| yxf| hvl| oln| gbt| xry|