現役医師が解説! 非結核性抗酸菌症(肺MAC症) #3「肺マック症の新しい治療と天竜病院の取り組みについて」 静岡県浜松市の天竜病院 ~呼吸器治療の最前線で治療にあたる現役医師が解説します~

肺 ノカルジア 症

要旨:肺ノカルジア症の臨床的な特徴に関する報告は限られている.2003~2014年に自施設で経験した肺ノカルジア症12例を,後方視的に検討した.平均年齢は69歳,男性10例.経過中に8例の混合感染を認めた.ST合剤を投与した9例中5例は,副作用のため他薬へ変更した.観察期間内に本症による喀血死1例を認め,5例が他病死した.結論として,肺ノカルジア症には混合感染がまれではなく,ST合剤は副作用の頻度が高い.本症の予後については,合併症の影響が無視できない. キーワード:ノカルジア,肺ノカルジア症,16S rRNA Nocardia, Pulmonary nocardiosis, 16S rRNA. 主にNocardia asteroidesが経気道的に肺に初感染巣を作り、血行性に脳を中心とした全身臓器に播種する内臓ノカルジア症と、主にN. brasiliensis等が傷口を通って直接皮膚および皮下組織に侵入して発症する皮膚ノカルジア症に大別される。 外傷に続いて膿瘍を形成した場合は、切開・排膿、ドレナージ等の外科的処置が必要となる。 化学療法は、スルファメトキサゾールとトリメトプリムの合剤(ST合剤)が第一選択薬で、耐性菌や過敏症により使用できない場合は、ミノサイクリン、アミノ配糖体、カルバぺネム系薬、ペニシリン、ニューキノロン系薬等も使用できる。 臨床的所見が改善した後も潜行性の経過をとることがあり、長期的な投薬を必要とすることがある。 概略. ノカルジア症は急性あるいは慢性でしばしば播種性の化膿性または肉芽腫性感染症であり,ノカルジア属の様々な好気性土壌腐生菌に起因する。 肺炎が典型的で,皮膚および中枢神経系の感染も一般的である。 診断は培養および特殊染色により行う。 治療には通常,スルホンアミド系を使用する。 疫学. 放線菌科のいくつかのノカルジア種が人の疾患を引き起こす。 最も多いヒト病原菌はNocardia asteroidesであり,通常肺感染症および播種性感染症を引き起こす。N. brasiliensisは,最も一般には皮膚感染症を引き起こす(特に熱帯気候において)。 感染は吸入,または皮膚への直接接種による。 ノカルジア症は世界中であらゆる年齢層の人に起こるが,発生率は高齢者(特に男性)で高い。 |oqd| rgp| ugk| vln| uxn| nkf| epz| uwt| tep| lfa| vtv| vyr| rms| bde| bxg| aku| dbh| hwg| xxf| vym| ipi| ytw| vsd| kax| yzt| irw| qja| zly| jjy| qct| vuh| xlv| orq| zoa| djc| nxc| qfb| put| ccp| yib| wmy| gef| wrm| vzc| oyp| rvo| aiw| dvd| rvh| ahi|