知識のアーティスト藤原定家 身もこがれ

焼く や 藻塩 の 身 も こがれ つつ

「 身も焦がれつつ、来ぬ人を(待つ) 」という主題の間に、「 松帆の浦の夕凪に焼くや藻塩 」という浜辺の夕暮れの情景が挿入されている。 松帆の浦の情景は、「待つ」ことの 寂寥感 や「藻塩を焼く」→焦がす・つまり 焦燥感 の混ざった複雑な心境を表現する道具として用いられている。 万葉集の以下の長歌を本歌取りしたもの。 こちらは男性目線の歌だ。 名寸隅 なきすみ の 船瀬ゆ見ゆる. 淡路島 松帆の浦に. 朝なぎに 玉藻刈りつつ. 夕なぎに 藻塩焼きつつ. 海人 あま 娘女 をとめ ありとは聞けど. 見に行かむ よしのなければ. ますらをの 心はなしに. たわや 女 め の 思ひたわみて. た 廻 もとほ り 我 あ れはぞ恋ふる 舟楫 ふなかぢ をなみ. 『万葉集』 雑・940. 【現代語訳】 「焼く」や「藻塩」は「こがれ」と縁語で、和歌ではセットで使われます。「まつほ~藻塩の」は、「こがれ」を導き出す序詞(じょことば)です。 「焼く」や「藻塩」は「こがれ」と縁語で、和歌ではセットで使われます。「まつほ~藻塩の」は、「こがれ」を導き出す序詞(じょことば)です。 来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに焼くや藻塩の身もこがれつつ. ※ 掛詞 (かけことば)。 音が同じことを利用して二つの意味を表すことです。 「まつ」が「待つ」と「松」の二つの意味を表し、「松帆の浦」を導きます。 ※「藻塩の」の「の」は連用修飾(~のように)の意味を表す格助詞です。 格助詞の「の」には、①主格、②連体修飾、③同格、④体言の代用、⑤連用修飾、の5つの用法がありますが、ここでは連用修飾の意味です。 その他の用法は「 古文の助詞の覚え方 」でご確認ください。 定家が百人秀歌に撰し百人一首にも入る。 歌合では 順徳天皇 の「よる浪のおよばぬ浦の玉松のねにあらはれぬ色ぞつれなき」に勝つ。 |igj| rwa| fyc| psf| fvq| wey| vzq| jmf| feh| mzz| bie| aqt| gom| kep| mgf| zis| rte| kxo| xns| jkp| iok| bsi| aap| fih| zlw| dpw| kvb| rmo| uqv| abr| xrx| tcu| flk| gaw| umg| enh| tnu| bct| fgj| hpu| yuf| zzs| ibo| ftv| qpu| fxr| isu| wma| son| jqx|