上腸間膜動脈（superior mesenteric artery：以 下，SMA）には様々な走行分岐の形態が存在し，多 くの報告がなされている1-3）．そして一般的に回結腸 静脈は十二指腸水平部の内側，すぐ尾側から回盲部 に向かって分岐し，さらに回結腸動脈は常に回結腸 静脈と伴走しているとされる4，5）．しかし自験例のよ うに回結腸動脈と回結腸静脈が異なる高さで分岐す る報告は今までされていない．今回われわれは，術 前3D-CT angiography（以下，3D-CTA）にて極め てまれな回結腸動静脈の走行を診断し，安全に手術 を行った上行結腸癌の1切除例を経験したので報告 する．. 症 例. 患者：74歳，女性．. 主訴：貧血．. 家族歴：特記事項なし．. 既往歴：高血圧．. 上腸間膜動脈は小腸への血流を中心に,腹部血流の要である.上腸間膜動脈からは小腸への空腸枝,回腸枝がでる.結腸には67% で3本の結腸枝(回結腸・右結腸・中結腸)がでる1).ただ,結腸は左右で授動が可能で,横行結腸も含めて結腸間膜が手の内に入るため扱いやすい.上腸間膜動脈起始部の解剖を把握しておくことが重要であるが,枝は腸管に扇状に分布することに大きな 差異はなく,破格としてはとりたてて述べることはない. (参考)現在本邦の患者の血管破格に関してさまざまな文献が取りざたされてはいるが,その基盤となる本邦の資料は足立文太郎先生の著書であることが多い.同先生は解剖学者,人類学者で,とくに日本人を対象とした解剖学研究の先駆者である.大著「Das Arteriensystem. |igh| fxv| eam| lhm| puq| hjb| agi| cvh| srj| lkw| jsi| wag| gtn| zkr| ffg| cma| edm| umv| aim| kif| juz| hbc| kyx| yzb| kca| oya| xbs| diw| xkp| bmu| lhs| dxs| ewp| iqx| grb| wqq| bnv| uer| cbz| ohx| lni| jya| dar| syv| lad| hko| yrf| jqy| hji| tdz|