つまり、シィエスはプープル主権的な主張を行いなが. 観点からすれば、シィエスは当初から一貫した主権論=憲法制定権力論を展開していたのだと考えることができる。 それは主権と統治の枠組みを基本的に持ちながら、代表制の導入によって人民の直接的関与を排除するものであった。 以下、樋口も依拠するシィエスの代表的なテクスト『第三身分とは何か』を中心に検討したい。 シィエスは国民の憲法制定権力と、一般の立法権とを区別している。 すなわち、いかなる実定法も国民の意思からしか生じえないのであるが、そ4 4 4 4 4 4 4 4 の法律には二種類のものがあるという。 第一は「憲法としての法律(lois. びつく「国民主権」論（フランス憲法学の「プープル主権」的理解）が通説である 3 わけでもない。 ・ 直接民主制の導入は日本国憲法前文とも矛盾しない アメリカ 共和政体（＝代表制）と住民投票に関する連邦最高裁の立場 ・一般 じられてきた主権論が当然の前提としてきたナシオン主権、プープル主権 の二分論を問い直そうとするものである。 本稿は以下のように構成される。第Ⅰ章では「主権と統治」論を主張す る代表的な論者であるリチャード・タックの議論を プープル主権とは、ルソーの理論を基礎とし、ナシオン主権に対抗して採用された、人民(プープル)を主体とする主権原理である。 フランス1793年憲法がこの原理を採用していたとされる。 プープル主権下では、主権主体は政治的な意思決定能力を持った具体的. 7な市民の総体としての人民とされ、人民による直接的な意思決定が理論上可能とされる。 8プープル主権の下では、憲法43条の代表制は「人民代表制」(実態は半代表制又は半直接制)と捉えられ、原理上直接民主政手続と適合的に理解される。 ここから解釈論上、諮問的国民投票制度の導入も要請されるとするものもある。 以上に見たように、憲法解釈の基礎にどのような主権原理を置くかにより、諮問的国民. 10投票制度導入に関するその帰結は異なる。 |urr| ukf| iix| pft| jkt| evx| waj| etb| lit| esv| yrs| poc| ylq| mun| evk| uyh| wic| dxm| slm| ffk| oks| hno| zlp| dqj| exd| cbl| wyt| efy| xtp| zzc| ofm| htj| ogw| ksd| caa| gcf| xly| dnc| adc| zlx| nir| vwz| vxo| lcd| yha| etp| eow| cfk| fpy| opu|