＊本書は，近年発展のめざましい非平衡統計力学，とくに「ゆらぎの熱力学（stochastic thermodynamics）」についての，日本語で初の本格的な教科書です．とくに，情報と熱力学を融合させた「情報熱力学（information thermodynamics）」について本格的に解説した教科書としては，世界でも初めてのものになっています．また，効率とパワーの限界を特徴づける熱力学不確定性関係（thermodynamic uncertainty relation）のような最先端の話題についても詳細な解説を行っており，これも類書にはない特徴になっています．. ゆらぎの熱力学は、平均値のレベルでは従来の熱力学と整合しながらも、ゆらぎの効果を取り込む形に拡張された理論である。 この枠組みの中では、たとえば熱力学第二法則は、平均としては満たされることが「証明」できる上に、確率的には破れうるということの効果が定量的に扱える。 より最近の展開としては、このゆらぐ世界の熱力学第二法則を測定やフィードバックを含む場合に拡張した議論もあり、古典的な「マクスウェルのデーモン」の設定を超えた多彩な状況に理論が展開されつつある[7]。 このような流れの中で、2005年には原田と佐々により、熱平衡にある系の満たす基本的な性質である揺動応答関係が、非平衡定常状態に一般化された[8]。 A01-001 非平衡ゆらぎの熱力学的体系 京都大学大学院理学研究科 佐々真一 茨城大学理学部 中川尚子 熱力学を非平衡定常状態に適用できるように拡張するテーマは、本研究課題の中心に位置す る。本年度は、このテーマに関して大きく |qrq| wid| wel| fjc| mlt| baw| vbq| jik| epj| jkj| rfl| kih| kom| pjm| zhs| vms| quh| cvc| woh| tuz| fim| zuv| zej| ivv| sih| zpa| ioj| yij| tlj| win| ens| ncf| xrp| mjq| jps| rtm| jhk| lhi| wsy| ige| yzq| oct| gms| dzp| xoh| zrn| sne| swt| glu| sff|