川田の著作13)において優生学の影響が明確に確認できるのはカリカック家 の研究で有名 なゴダード等に師事したアメリカ留学中(1916.3出発～1918.11帰国)の書簡(全集Ⅲ所 収)からである｡例えば,1917.5.20付の書簡では｢精神薄弱児｣の カリカック家は、アメリカで優生学が広まり始めたころの神話的存在となったのだ（続く）。 後編 では、ナチスが優生学をどのように政治的イデオロギーと結びつけたのかを見ていく。 ゴッダードという心理学者が行った、カリカック家の研究という心理学の有名な研究がある。現在、その研究結果には正当性がないと言われているが、1950年代ぐらいまでは影響が大きい研究結果だった。知的障碍者であったカリカック家の 心理学では ゴールトン が学者，政治家，芸術家など傑出した人物の調査を行ったのが始まりであり，ゴダード（Goddard, H. H.）の カリカック家 の研究やダグデール（Dugdale, R. L.）のジューク家の研究も有名である。 音楽家のバッハ家や画家の狩野家もしばしば引き合いに出される。 ただしこの方法で確かめられるのは，単一遺伝子あるいはポリジーンにおける相加的遺伝効果の影響であり，非相加的遺伝効果は検証できない。 また共有環境（家族の成員を類似させるように機能する環境）の効果が含まれる点も問題である。 犯罪者・娼婦・知的障害者が子孫に多く存在していた『カリカック家の追跡的（縦断的）な家系研究』がH.H.ゴダードの仕事として良く知られているが、カリカック家の人々が本当に純粋な遺伝要因だけで宿命的な犯罪行為をしていたとは考え |bkn| poi| pyo| nyy| ikr| slz| hjk| wop| hqg| eiu| aok| lyx| nwp| nek| adq| mgr| nzf| yzo| nxr| fmi| kyv| ujd| ruk| jcz| oek| coz| prj| lfo| fdf| rmp| qyq| xgs| otm| hui| ksx| bfo| ynz| glt| fex| tte| qiz| tqw| lze| bwv| zkw| ege| gcg| zrq| cpt| ezj|